お家でアウトドア気分を味わえる「ウッドデッキ」をDIYする方が増えています。
ハンモックを置いてお昼寝したり、第二のリビングとして食事したり、子どもの遊び場にしたり……楽しみ方は無限大。
「ウッドデッキがほしい!」と考えているなら、細部にまでデザインをこだわれるDIYがおすすめです。
今回は、ウッドデッキの作り方や費用の目安を、DIY初心者向けに解説します。
DIYしたウッドデッキを腐らせないポイントもご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
ウッドデッキとは
ウッドデッキとは、リビングなどの室内から続く木造または木造風の床のことです。
アウトドアリビングとして活用でき、室内を広く見せる効果もありますよ。
友人を呼んでバーベキューをしたり、家具を置いてカフェ気分を味わったり……。
ウッドデッキは室内から見える位置にあるので、子どもの遊び場としても活躍します。
身近に木の温かさを感じられて、家族のくつろぎの場を演出できる点が人気の秘訣です。
ウッドデッキの基礎知識|各部分の名称
ウッドデッキについて各部分の名称と特徴を、以下の表にまとめました。
名称 | 特徴 |
---|---|
束柱(つかばしら) | ウッドデッキの枠組みを支える短い木材。束材とも呼ばれる。 |
基礎石 | 束石とも呼ばれ、束柱の下に設置する。土台の役割を果たす。 |
床板 | 床部分を構成する。 |
根太(ねだ) | 床板に対して垂直に設置し、ウッドデッキを補強する。 |
大引き | 束柱の上に置き、根太を支える。 |
幕板 | 床材の下に取り付け、全体を囲むように張る。 |
ポストキャップ | ウッドデッキの支柱上部にかぶせるカバー。 |
フェンス | 侵入や落下を防止するための囲い。 |
笠木 | フェンスの柱と柱をつなぐ。 |
ウッドデッキDIYの作り方の前に、基礎知識として各部分の名称を理解しておきましょう。
ウッドデッキDIYの下準備
ウッドデッキDIYの下準備は、主に3つあります。
・図面の作成
・道具をそろえる
・材料を準備する
DIY初心者でもわかりやすいように、それぞれ解説していきましょう。
図面の作成
図面を作らずに目視で作業を進めた結果、思った通りに出来上がらなかった……、というのがDIY初心者がやりがちな失敗。
各パーツの正確なサイズ・数を把握して、理想通りのウッドデッキをDIYするには図面が必要ですよ。
図面の作成方法は「手書き」と「作図ソフト」の主に2種類です。
手書きする際は、まずラフなイメージ図を書いてから全体のサイズと高さを決めて、各パーツのサイズ・数を決めていきましょう。
ミリメートルやセンチメートルなど、サイズの単位を統一しておくと、作業がスムーズに進みやすいですね。
設計で使用される作図ソフトは「CAD(Computer Aided Design)」と呼ばれます。
CADには平面のものや立体のものがあり、無料で利用できるソフトも多いです。
図面作成に慣れていない方は、初級〜中級向けのソフトを選びましょう。
なお、立体図を作成するほうが上・横・正面……といった各方向から図面を確認できて、視覚的に分かりやすいです。
道具をそろえる
ウッドデッキDIYの下準備として、そろえておきたい道具は以下の通りです。
道具 | 使用用途 |
---|---|
電動丸ノコ | 材料を切断する。手ノコギリでも作業可能だが、電動丸ノコのほうが素早く切断できる。 |
インパクトドライバー(電動ドライバーでもOK) | ビス止め・ドリルでの穴あけなど。 |
差し金 | 長さや勾配を確認する。 |
水平器 | 垂直・水平・45度といった傾斜や角度を確認する。 |
メジャー | 材料を計測する。 |
チョークや鉛筆 | 切断・加工の箇所に目印をつける。 |
手ノコギリ | 細かいパーツを切断する。 |
塗料用のローラー・ハケ | 塗料を塗り広げる。 |
軍手またはグローブ | ケガを防止する。 |
どの道具もウッドデッキ以外のDIYにも活用できるので、ぜひ手に入れておきましょう。
材料を準備する
ウッドデッキのDIYに必要となる材料を準備します。
・木材
・基礎石(束石)
・砕石
・接着剤
・ビス
・木材用塗料(天然木を使う場合のみ)
天然木と人工木がありますが、腐りにくいのは人工木です。
木材を用意したら、図面にもとづいてカットを行います。
天然木を使う場合は、カット後に塗装をすることで汚れや腐食を防げますよ。
ウッドデッキDIYの作り方
ウッドデッキDIYの作り方は、以下の通りです。
・基礎を作る
・床板を張る
・階段やフェンスを取り付ける
手順ごとにポイントを見ていきます。
基礎を作る
まずは作成した図面を見ながら、次の手順で基礎作りを進めましょう。
①基礎石を置く
②根太を設置場所に仮置きする
③ビスで固定して根太を組み立てる
④組み終わった根太を基礎石の上に仮置きする
⑤根太の四隅の地面に穴を掘る
⑥砕石を入れて基礎石を突き固める
⑦基礎石と束柱を接着剤・ビスで固定する
⑧四隅以外にも、⑤~⑦の要領で基礎石と束柱を設置する
基礎作りでは、水平器を使って角度を確認しながら作業を進めてください。
支柱の間隔は600〜1,000mmが目安です。
床板を張る
基礎ができたら、壁側から順に床板を張っていきます。
キレイに仕上げるために意識したいポイントは次の4つです。
・床材は1枚ごとに約3~5mmの隙間を空ける
・床材は根太よりも50mmほど張り出す
・全ての床材においてビスを打つ箇所をそろえる
・デザイン性を高めたい場合は床板を張った後に幕板を取り付ける
階段・フェンスを設置しない場合、床板を張り終えたらウッドデッキのDIYは完了です。
階段やフェンスを取り付ける
ウッドデッキにフェンスを作る際は、基礎作りの段階で支柱を長めに設定しておきます。
そして、支柱に対して垂直方向にフェンス用の板材を張りましょう。
階段の段差は、およそ150〜200mmにすると使いやすいですね。
既製品のステップを置くだけでも、ぐっとオシャレ度がアップします。
ウッドデッキDIYにかかる費用の目安
ここからは、ウッドデッキDIYにかかる費用の目安をご紹介します。
【材料費の目安(1平方メートル当たり)】
・木材✕4本(人工木の場合)……約8,000円
・根太材✕2本……約4,000円
・束柱✕4本……約4,000円
・束石✕4本……約4,000円
→1平方メートル当たりの材料費:約20,000円
もし5平方メートルのウッドデッキをDIYするなら、費用の目安は100,000円程度。
道具をゼロからそろえる場合は、プラス数万円ほどかかります。
業者に施工を依頼すると1平方メートル当たり約3〜5万円かかるので、DIYするほうがコストを抑えられますね。
なお、使用する木材の種類によって費用は異なるため、あくまで参考程度にしてください。
木材の需要が増えるほど価格が上昇するので、購入する時期によっても価格は変動します。
ウッドデッキDIYで費用を安くするコツ
初期費用だけでなく維持費用も考慮して素材を選ぶことで、ウッドデッキDIYの費用を安くできるんです。
針葉樹から作られるソフトウッドは、耐久性が低い分安価な傾向にあります。
しかし、ソフトウッドを使用して初期費用を抑えても、塗料の塗り替え・防虫対策などの維持費用がかさむケースも。
耐久性の高い木材を選んだほうが、ランニングコストが少なくなり、最終的には費用を安く抑えられますよ。
広葉樹から作られるハードウッドや人工木は耐久性に優れるので、ウッドデッキDIYにピッタリです。
DIYしたウッドデッキを腐らせないポイント
DIYしたウッドデッキを腐らせないポイントを、4つご紹介します。
・人工木などの腐りにくい素材を使う
・定期的にメンテナンスをする
・日当たり・風通しのよい場所に設置する
・晴れた日に作業をする
ひとつずつ解説していきましょう。
人工木などの腐りにくい素材を使う
天然木には木本来の風合いがありますが、天気・気温によって劣化しやすいです。
屋外で雨や雪にさらされ続けると、水分を吸収して腐る原因に。
逆に、晴れの日ばかりでも、乾燥によって木材が割れてしまいます。
人工木は天然木よりも湿気・乾燥に強く、簡単なメンテナンスで問題ありません。
設置場所にもよりますが、人工木のウッドデッキは20年以上持つといわれています。
天然木・人工木ウッドデッキについて、メリットとデメリットをまとめました。
天然木 | 人工木 | |
---|---|---|
メリット | ・天然木特有の風合いを感じられる ・色の変化を楽しめる |
・天然木にはないカラー展開がある ・メンテナンスが簡単 ・湿気や乾燥に強く、耐久年数は20年以上 |
デメリット | ・木材の種類によって異なるが、2〜3年で劣化するものがある ・定期的なメンテナンスが必要 ・腐りやすい性質がある |
・天然木よりも木そのものの味わいを感じられない ・廃棄方法が難しい |
ウッドデッキを腐らせたくない方には、人工木がおすすめですよ。
定期的にメンテナンスをする
ウッドデッキを長持ちさせるには、定期的なメンテナンスが必要です。
具体的なお手入れ方法をご紹介します。
・木目に沿ってホウキで掃き掃除をする
・デッキブラシで拭き掃除をする
・拭き掃除後は雑巾で乾拭きをする
・天然木は1〜2年に一度、再塗装をする
・頑固な汚れはヤスリやサンドペーパーで落とす
・家具は定期的に位置を変える
汚れを放置していると腐食や劣化を引き起こすので、日常的に掃き掃除・拭き掃除を行いましょう。
また、植木鉢などの家具を同じ位置に置き続けた場合、湿気や汚れがたまってしまいます。
金属製の掃除道具はウッドデッキを傷つけてしまうので、使用を避けてください。
日当たり・風通しのよい場所に設置する
日当たり・風通しのよい場所に設置することが、湿気を防ぐポイント。
ウッドデッキの下に湿気がたまっていると、木材が腐ったりカビが発生したりします。
雨が降った際に雨水をうまく流すために、ウッドデッキには少し勾配をつけるとよいですね。
加えて、ウッドデッキを作るときは、水分を含みやすい土・草がない場所を選びましょう。
晴れた日に作業をする
雨の日に塗装や組み立てなどを行うと、木材の切り口に水分が入り込み、腐る原因になってしまいます。
木が乾燥した状態でウッドデッキを完成させるために、晴れた日に作業しましょう。
塗料が乾くには3日ほどかかるので、事前に天気予報を確認してからスケジュールを立ててくださいね。
ウッドデッキDIY初心者にはキットがおすすめ
ここまででウッドデッキDIYのやり方を説明しましたが「全部自分でDIYするのは難しそう」「もっと手軽にできる方法はないの?」と感じた方もいるかもしれません。
そんな方は、必要な素材をあらかじめ加工してある「ウッドデッキのキット」を活用してみてはいかがでしょうか。
カラーやサイズを選択できるものが販売されており、DIY初心者でも簡単にウッドデッキを作れます。
図面作成からカットまでの面倒な工程を省略して、組み立てからスタートできる点が魅力ですね。
ウッドデッキはDIY初心者でも簡単にチャレンジできる!
今回は、ウッドデッキの作り方や費用の目安を、DIY初心者向けにご紹介しました。
ウッドデッキをDIYするには、図面を作成して材料の正確な数・サイズを把握しなければいけません。
図面作成や木材のカットが難しい場合は、ウッドデッキのキットを利用するのも選択肢のひとつです。
せっかくDIYしたウッドデッキを腐らせないために、メンテナンスは定期的に行いましょう。
さらに、日当たり・風通しのよい場所を選ぶこともポイントです。
お家や土地の購入・売却の事は、ぜひグリーンハウジングにご相談ください!
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