今回は不動産売却時の担当者の選び方についてご紹介します。
今後、不動産の売却をなさる場合には、 どこかの業者さんにご依頼なさるはず。
依頼先の選び方の一つとして、 考え方をご紹介させていただきます。
いざ売却を依頼するとなった場合は、不動産会社と「媒介契約」 という契約を取り交わすことで法律上の正式な売却依頼となります 。
しかし、売却の実務を担うのは「不動産会社」というよりも「 担当者」ですので、最終的には「どの担当者に依頼をするか」 を決める作業が必要になります。
そこでおすすめなのが「逆に査定する」という考え方です。
不動産の査定は、まずは書類上で行う「机上査定」を行い、 次に現地を見る「訪問査定」という流れになります。
一般的な捉え方としては、 不動産会社が物件を二段階に分けて査定しています。
しかし、その反対で不動産会社を査定するのです。
■一次選考:書類審査で会社を査定
■二次選考:面談で担当者を査定
まずは「机上査定」をしてもらいましょう。
そしてこの机上査定を一次選考として捉え、書類審査を行います。
複数の不動産会社から届く査定書を見比べ、 二次選考である訪問査定に進める会社を選抜していきます。
審査基準は、「信頼できそうか」「提案に根拠はあるか」 などを見ていきます。
二次選考に進むのは2~ 3社程度が選考作業もしやすくおすすめです。
さて、一次選考通過者を決めたら「訪問査定」を依頼し、 二次選考に進みます。
訪問査定では実際に会い、 担当者自身の印象を見て査定を行っていきます。
基本的な判断基準は一次審査と変わりませんが、 現地で物件の状態をちゃんと確認できているかなどをみていくと、 知識や技術といった書類だけではわからなかった点を考慮すること ができます。
せっかく現地で物件を調査できるのにもかかわらず、 あまり室内などは見ず、査定結果を出してしまう場合は、 理由を聞いたほうが良いでしょう。
納得のいく理由があれば問題ありませんが、 根拠が明確でない場合は、 その担当者はほぼ選択の対象から外された方が良いと思います。
ちなみに、仮に一戸建てであった場合、どのような場合でも、 少なくとも基礎周辺は見ておく必要があるはずです。
ですので、建物の周りが歩けない状態の場合を除き、建物基礎・ 外壁、擁壁、敷地回りを見もしない担当者は論外といえます。
しかし、最も大切なことは「信頼して売却を任せられるか」 という点です。
せっかく会って話すチャンスですので、 相手の人となりを見ていただくのが一番だと思います。
「親身になって話を聞いてもらえそうか」
「誠実に対応してくれるか」など
顧客を大切にしてくれそうかどうかを見極めてください。
ここで1つだけ、お伝えしておきたいことがあります。
もしかしたら、訪問査定には若い担当者がくるかもしれません。
その場合は、もし可能であれば「若いから」 という理由だけで見限ってしまわないようにされた方がよいと思い ます。
もちろん、ベテランで知識があるのに 越したことはありません。
しかし、もしもわからないことがあったとしても、 自分でちゃんと調べたり、上司に相談するなどして、 会社として顧客を大切にする文化が根差しているようであれば、 一考の余地はあるのではないでしょうか。
そういった、 誠実な若手を育てることができる会社は信頼できる可能性が高いで す。
若手一人でご不安であれば、 しっかりと上司がバックアップしてくれる体制が整っているかを聞 いてもいいでしょう。
会社の姿勢や文化は、顧客へのサービスに大きく影響します。
短くない期間、二人三脚で協力していく相手を選ぶ作業ですので、 そういった面も見ていただけると良いのではないでしょうか。