① 10%下げる
売主さんの中には1000万円以上の価格が付いている場合、 値下げをするときに数十万円の値下げを希望する方がおられます。
はっきりいって、これは意味のない値下げです。
買主の立場になるとわかりますが、 数十万円の差で買うか買わないかと迷う事はまずありません。
なぜなら買主は住宅ローンを利用するからです。
変動金利2.475%で35年ローンを組んだ場合、 物件の価格が50万円高くても毎月の支払額は1, 781円増えるだけ。
これはもう誤差の範囲です。
また、物件の情報や資料を見たときに「 あと10万円安ければ買うのに」とも思いません。
本当に手の届く範囲でほしいと思えば、値段交渉をしてきます。
まず、買主が気に入るということが重要なのです。
なぜ価格を下げるのか、 それは新しい買主の層にあなたの自宅を認知させるためです。
また買主の立場としては、自分の買える予算の10% 前後の物件を探します。
よって価格を下げる場合は10%を目安に値段を下げなければ、 新しい買主の層に認知されません。
価格を下げるポイントとしては、最低10%を考えましょう。
②端数を考える
10%下げたら、今度は10万円の単位を調整しましょう。
この10万円の単位を8または9にしてほしいのです。
その理由は安く感じるからです。
スーパーや電器店の広告でも、1980円とか3万9800円と、 0の前が8または9で終わる価格をつけているものをよく見ると思 います。
これは人間の心理として、 最後に8または9が来ると安く感じるのです。
このため、まず10%下げた後、10万円の単位を調整します。
ただし例外として、 100万円の単位が8の場合は10万円の単位は9にしてください 。
例①2000万円からの値下げ2000万円× 90% = 1800万円→ 1890万円
例②1000万円からの値下げ1000万円× 90% = 900万円→ 890万円
例③1500万円からの値下げ1500万円× 90% = 1350万円→ 1380万円
このような感じです。
例②のように値段が下がった感じがしない場合は、 思い切って100万円の単位を下げましょう。
③価格帯の変化時に注意する
3010万円と2990万円では、 20万円しか価格差がありません。
しかし、この価格の頭の数字が変わることは非常に重要です。
なぜなら買主が家を探す時は、「○○○○万円台」 という検索方法をとるからです。
3000万円台が予算の限界と考えている買主は、 4000万円台というだけで検索もしなければチラシを見ても読み 飛ばしている可能性があります。
私のお客さんは4000万円で売りに出して3990万円にしたと たん売れました。
買主さんに話を聞けば「3000万円台なら買おうと思っていた」 というのです。
また、 このほか500万円単位の価格帯が変わるときも注意が必要です。
買主さんは「3000万円以内」というのと同じように「 2500万円以内」 と500万円の単位で物件を探すことが多いのです。
インターネットの物件情報サイトでも、 検索条件を見れば500万円単位になっています。
2000万円であれば1980万円、 2580万円なら2480万円と、 500万円の倍数で値段を下げるときには10% にこだわらずに価格を調整しましょう。
こうして価格を調整することで、内覧者が来るようになります。
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