内覧があるのに売れない

 
内覧には見込み客が来る。
けれど、なかなかそこから先に進まない。
不動産会社から「残念ですが今回のお客様からお断りの連絡がありました」との報告。
 
こんな場合は、売却を依頼している不動産会社にこう聞いてください。
「お客さんが買わなかった原因はなんですか?」と。
買わなかったということは、そこに必ず「買わなかった原因」があります。
もちろん、見に来た方にはそれぞれ個性がありますので、買わなかった原因はバラバラかもしれません。
しかし中には、買わなかった原因に共通するものがある場合もあります。
「買わなかった原因」を見きわめることはとても重要です。
その原因を突き止め、改善を繰り返すことでうまくいくようになるのです。
 
売却活動をしていく中での「買わなかった原因」とは、内覧者の声です。
これを知り、改善できることはどんどん改善し、成約を目指すのです。
しかし残念ながら、ほとんどの不動産会社が断りの連絡を受けたら「ああ、そうですか。またお願いします」と電話を切ってしまいます。
「原因」を聞いていないのです。
 
ですから、ここはあなたがいい意味でのうるさい売主として、売れなかった原因を不動産会社にしっかりと問い詰めてください。
例えば、10人見に来て10人が「思ったより図面とイメージが違った。少し高いね」となれば、価格の調整が必要となります。
「リビングが狭い」という意見が多ければ、リビングの壁紙だけでも真っ白なものに張り替え、明るいリビングを演出します。
リビングの壁紙の張り替えだけなら、下げる価格と比べれば安い投資です。
原因が改善できるものであれば、改善することでより早く成約できます。
 
しかし、原因の中には改善のしようもないものがあります。
過去に「バルコニーが狭い」というだけで長い間売れなかったマンションがありました。
そのマンションは、毎週のように内覧者が来るのになかなか決まりませんでした。
見に来た方にお断りの連絡を聞くと、口をそろえて「バルコニーが狭い」というのです。
バルコニーは共用部分。
持主とは言え勝手に拡張することもできません。
内覧があり、売れない原因は把握しているが改善のしようがない。
 
そんな場合は2つの選択肢しかありません。
それは「改善できないデメリットを容認できるまで価格を下げる」か「改善できないデメリットをデメリットと感じない買主を待つ」かです。
バルコニーの狭いマンションの場合は、後者の選択をしました。
バルコニーのことを気に掛けない買主とご縁があったのです。
しかし、「買主を待つ」という選択は、「内覧者がたくさん来る」という条件が必要です。
結果として、このマンションは他社の査定額より高く売れました。
こうした分析を行なうためにも、普段から不動産会社といい信頼関係を築くことは非常に大切です。
不動産会社と密な情報交換を行なって、いい結果を手に入れていただきたいと思います。
 
しかし中には、やはり値段を下げる必要が出てくる場合もあります。
市場の状況次第で戦略を途中で見直さなければいけない場合も突然出てきます。
次回は、価格を下げる際の3つのポイントについてご説明します。

 

不動産売却は、是非グリーンハウジングにご相談ください!