②設備の作動確認をする
契約と同時に付帯設備の確認を行います。
これは「こんな設備がついていて、 現在どれがどのように使えるのか? どの設備が買主に引き渡されるのか」について書かれています。
例えば、こんなケースがあります。
買主には、 リビングについているエアコンを引き渡すことになっていました。
しかし、売主は動作確認をしていませんでした。
引き渡し後、不動産会社から電話が…。
「リビングのエアコンが壊れていると、 買主さんから連絡がありました。
『どうして壊れているなら壊れていると、いってくれないのか』 と怒っているのですが…」。
また、「ついていると思った照明がない」 といった引渡し後のトラブルもよくあります。
住み続けた状態で売る場合は状況が分かっているので大丈夫かと思 いますが、すでに空き家にして売った場合「 引っ越し前は壊れていなかったのに…」 ということがよくあります。
買主としては「もらえるものはもらうけど、 壊れているなら外して」というのが本音。
「壊れている」「もうすぐ壊れそう」「 もう壊れかけだから壊れても売主として責任を取れない」「 今はついているけど引越しまでに取り外します」という情報は、 売主として早い段階で買主に伝えることが大切です。
こうした設備の状況と引継事項を、 付帯設備の確認という形で契約時に書類で残します。
ですので、 売主として契約前に一度室内の設備の動作確認をしておきましょう 。
エアコン・給湯器・ キッチンの水回りや組込み式の食器洗い乾燥機・ トイレのウォシュレットなどが挙げられます。
これらに加えて、見落としがちなのは、床暖房の設備です。
床暖房をまったく使わない売主さんが、 床暖房の調子が悪いことを知らずに売ったところ、 引っ越し後に壊れていることがわかったというケースもありました 。
そして多くの修理費がかかったのです。
必ず契約までに室内設備を確認しましょう。
③その他引継ぎ事項
契約までに買主に伝えておくべきことは、 全てメモにしておきましょう。
売却のトラブルは「引き渡し後に、 知らされていなかった事実に買主が気づく」 ことが最も多い為です。
周辺の方がどんな人か、 町内会で特殊な行事があるか等思いつくものは出来るだけ書き出し ておきましょう。