引越し前後は何かとやることが多いですが、そのなかでも特に忙しいのが引越し当日です。引越し当日になってどこから手をつけていいのかわからないと慌てないように、どのような流れで引越し作業を進めればいいのか、事前に知っておくと安心です。そこで、この記事では引越し当日に旧居と新居でやるべきことをご紹介します。また、引越し当日によくあるトラブルについても解説しているので、万が一に備えておきましょう。
【旧居】引越し作業の流れ
まずは、旧居で引越し当日におこなうことを以下でご紹介します。
引越し会社の到着前にやること
引越し会社が来るまでにやることは、意外と多いものです。特に午前中など早い時間帯に引越しを依頼した場合は、時間が足りなくならないよう前日が準備しておきましょう。具体的には、以下のような手順で準備を整えます。
- STEP 1当日まで使用していたモノを梱包する
- STEP 2荷物リストを作成
- STEP 3近隣住人や大家さんに挨拶
- STEP 4トラックを停める場所の確認・確保
当日まで使用していたモノを梱包する
引越し前日~当日の朝まで使用していた寝具類・歯ブラシなどの日用品は引越し会社が到着する前までに梱包します。日用品は新居でもすぐに使うことが多いので、なるべくひとつのダンボールにまとめて、引越し後にすぐに開けられるように準備しておくとよいでしょう。引越し前日にやることは次の記事にまとめていますので、参考にしてください。
荷物の最終確認
荷物が詰め終わったら、荷物の最終確認をします。部屋ごとにどのくらいの荷物があるのか、何が入っているのかがわかるようにしましょう。荷物リストを作成しておくと荷物が把握しやすく、もし荷物の紛失があった時にもすぐに確認できます。
近隣住人や大家さんに挨拶
搬出作業等で近隣に迷惑をかけてしまう可能性もあるため、近隣住人や大家さんには、手土産を持って挨拶に行きましょう。午前中の早い時間に引越す場合は、前日までに挨拶をしておきます。
トラックを停める場所の確認・確保
引越し会社のトラックをどこに停めるべきなのか確認します。大家さんや管理人さんにトラックを停めていい場所を確認し、引越し会社の方に伝えておきましょう。大家さんや管理人さんがいない場合は、前日までに不動産会社や管理会社に電話で聞いておきましょう。
引越し会社の到着後にやること
引越し会社が旧居に到着したあとにやることを、ステップごとにご紹介します。
- STEP 1引越し会社に引越し費用を支払う
- STEP 2搬出作業
- STEP 3掃除・ゴミの処分
- STEP 4忘れ物がないか確認
- STEP 5ガスの閉栓・電気ブレーカーを落とす
- STEP 6手荷物を持って新居へ移動
引越し会社に引越し費用を支払う
まずは、引越し会社に引越し費用を支払います。ただし、支払い方法や引越し会社によってタイミングが異なりますので、契約書を確認して期日までに支払いましょう。基本的には荷物を積み込む前に支払いをおこないますが、引越し作業が終わったあとに支払えるケースもあるようです。
搬出作業
引越し会社のスタッフが搬出作業をしてくれます。プロにお任せすれば、柱や床に傷をつける心配もなくスムーズに作業を進めてくれます。荷物のことで質問されることがありますので、声が届く範囲で作業の邪魔にならない場所に待機しておきます。
掃除・ゴミの処分
搬出作業が終わった場所から掃除をし、旧居をきれいにしましょう。掃除道具は最後まで使うので、搬出されないように分けておくことをおすすめします。また、引越し当日までに出たゴミは旧居で出せない場合、ゴミ処理センターに直接持ち込むか、引越し先の新居で出たゴミと一緒に出す方法があります。また、粗大ゴミは引越しまでに住んでいる自治体に申し込むか、引越し会社でも不用品処分サービスがあれば依頼しておきましょう。
忘れ物がないか確認
搬出作業が終わったら、自分で運ぶ荷物以外が残っていないか確認します。また、賃貸物件でもともと物件に備え付けられていた家電や設備などがあれば、そのまま残しておいてください。
ガスの閉栓・電気ブレーカーを落とす
旧居での引越し作業が終わったら、ガスの閉栓と電気ブレーカーを落とします。物件によってはガスの閉栓作業を立ち会う必要があるため、ガスの閉栓手続きをする時に立ち会いの有無を確認しておきましょう。
手荷物を持って新居へ移動
旧居から、以下のような手荷物を持って新居へ移動します。
- 貴重品(現金・通帳・印鑑・有価証券など)
- スマートフォン・モバイルバッテリー
- 旧居と新居の鍵
金品類は引越し会社には運んでもらえないので、自分で手荷物として運ぶ必要があります。また、新居ですぐに使いたいものは、手荷物として持って行くのもおすすめです。
【新居】引越し作業の流れ
新居での引越し作業について、詳しい流れをご紹介します。
引越し会社の到着前にやること
引越し会社が来る前にやるべきことを4つご紹介します。万が一、引越し会社よりも自分たちが遅い到着となる場合は、トラックを停める場所の確認や近隣住人への挨拶は前日までに済ませておきましょう。
- STEP 1トラックを停める場所の確認・確保
- STEP 2近隣住人や大家さんに挨拶
- STEP 3新居を掃除する
- STEP 4電気・ガス・水道の開通・開栓
トラックを停める場所の確認・確保
新居で引越し作業をおこなう時に、トラックを停める場所の確認や確保をします。当日大家さんや管理人さんに確認するか、前日までに不動産会社や管理会社に電話などで確認をしておきましょう。
近隣住人や大家さんに挨拶
近隣住人や大家さんへの挨拶は、できれば引越し作業をおこなう前にしておくと印象がよいでしょう。どうしても引越し当日に挨拶ができない場合は、引越し前後で挨拶をします。
新居を掃除する
新居はハウスクリーニングで掃除をされていることが多いですが、掃除してから時間が経っていたり気になる箇所があったりするかもしれません。引越し会社が荷物を運び入れる前に、軽く掃除をしておくことをおすすめします。
また賃貸物件の場合は、荷物を運び入れる前に床の傷や壁の汚れなどを写真に撮って記録しておきましょう。部屋を解約する際、原状回復が求められるため入居前から傷や汚れがあったことを証明してくれます。
電気・ガス・水道の開通・開栓
電気・ガス・水道などライフラインの手続き自体は事前におこないますが、ガスは新居での立ち合いが必要です。引越し当日からガスを利用したい場合は、引越し前か引越し当日にガスの開栓ができるように申し込みましょう。また、電気や水道がきちんと使えるか確認しておくことも必要です。
引越し会社の到着後にやること
引越し会社が新居に到着したらやるべきことを、以下順序に従って解説します。
- STEP 1荷物の搬入
- STEP 2家電・家電の設置・動作確認
- STEP 3荷物がすべて運ばれているかリストで確認
- STEP 4引越し会社にお礼を伝える
- STEP 5荷ほどき作業
- STEP 6新生活スタート
荷物の搬入
まずは搬出作業と同様に、引越し会社のスタッフに荷物を搬入してもらいます。運ぶことはお任せし、どこに何を置けばいいのか指示を出しましょう。
家具や家電の設置・動作確認
搬入してもらった家具や家電を、どこに設置するのか引越し会社のスタッフに伝えます。配線作業もお任せできる場合もありますが、自分でもできるように取扱説明書などはまとめておきましょう。家電の設置が終わったら動作確認をし、引越しによって故障や破損がないか確認してください。
荷物がすべて運ばれているかリストで確認
事前に作成した荷物リストと搬入された荷物を確認し、すべての荷物があるかをチェックします。引越し作業中に第三者によって盗まれたり、トラックの中に残ってしまっていたりすることもあるため、十分に確認が必要です。
引越し会社にお礼を伝える
すべての荷物を搬入して作業がひととおり終わったら、引越し会社のスタッフにお礼を伝えます。チップなどを渡す必要はありませんが、お礼の気持ちとして何か渡したい時は、飲み物を差し入れすることをおすすめします。また、洗濯機やエアコンなど、家電の設置を依頼することもあるでしょう。そうした作業は引越しのスタッフではなく電気工事専門のスタッフが別の時間帯に作業することが多いため、スケジュールについて事前に確認しておきましょう。
荷ほどき作業
基本的な引越しプランでは、荷ほどき作業は自分たちでおこないます。どうしても時間や手間を省きたいなら、引越しお任せプランなどを頼むとすべての作業をお願いすることも可能です。
新生活スタート
いよいよ新生活のスタートです。気分よくスタートさせるためにも部屋の中の荷物は引越し当日にはある程度片付けておきましょう。
引越し当日に必要なもの
引越し当日に必要なものをご紹介します。家にない場合は、引越し当日までに準備しておきましょう。
荷ほどき道具
搬入された荷物を、ダンボールなどから出して設置する際に必要なものは次のとおりです。引越し後すぐに使うものとなりますのでまとめて段ボールに入れておきましょう。
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- ハサミ・カッター
- ビニールひも
- 軍手
- 工具
- ゴミ袋
生活用品
以下は、引越したあとすぐに生活に必要になるアイテムです。すぐに取り出せるようにまとめておきましょう。
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- トイレットペーパ、ティッシュペーパー
- タオル、バスタオル
- 洗面用具(ハンドソープ、歯磨きセットなど)
- 風呂道具(シャンプー、リンス、ボディソープ、ドライヤーなど)
- 紙皿、紙コップ、割りばし
掃除道具
荷物を運び入れる前に掃除をする時には、以下のようなアイテムがあると便利です。新居に到着してすぐに掃除ができるよう手荷物として持っていくことをおすすめします。
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- フロアワイパー
- ドライシート
- ウエットシート
- 雑巾
- ゴミ袋
最低限の家具・家電
新生活を始める際には、以下のような家具や家電が最低限あるとよいでしょう。生活していくうえで必要となったものがあれば買い足すようにしましょう。
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- カーテン
- 照明
- 冷蔵庫
- 洗濯機
- テーブル
- 寝具
引越し当日に起こりうるトラブルと対策
ここからは、引越し当日に起こりうるトラブルと、その対策方法をご紹介します。
荷造りが間に合わない
引越し当日、引越し会社が訪問したタイミングで荷造りが終わっていなければ、梱包作業代が別途請求されたり、引越しそのものがキャンセルになったりする可能性があります。急いで梱包作業をするなら、荷物の分類などはせずにとりあえずダンボールに詰めたり、梱包が終わらない荷物は自分で運ぶか宅急便で送ったりしましょう。
引越し費用が見積と異なる
事前に出してもらった見積もりと、実際に請求された引越し費用が違ったという話も聞きます。理由としては荷物の量を少なく見積もりすぎたり、追加で運んでもらう荷物が増えたりする時に発生しやすいでしょう。このトラブルを回避するためには、訪問での見積もりを依頼する際に荷物の量を引越し会社のスタッフにしっかり確認してもらうことがおすすめです。
壁や床など室内に傷がついた
搬出や搬入等で、壁や床などの室内に傷がつけられてしまうこともあります。基本的には、旧居から荷物を搬出する時と新居に荷物を搬入した時に傷がないか、引越し会社のスタッフと確認することが多いでしょう。しかし、あとから傷を発見した場合は、写真を撮影し引越し会社に連絡をしてください。ほとんどの引越し会社では保険に入っているため、傷の修復費用は保険によって支払われます。
また、賃貸物件の場合、傷の修復を勝手に修理するとリスクが生じるため引越会社から管理会社や大家さんへ連絡してもらうようにしましょう。
荷物が破損・紛失した
荷物が破損や紛失した場合も、引越し会社が入っている保険によって補償されます。ただし、多くの引越会社では引越しから3カ月以内に申告しないと、引越し会社の責任が消滅してしまうので注意しましょう。引越し後はなるべく早めに荷物を片付け、破損や紛失がないか確認してください。
引越し会社が予定時間に来ない
意外と多いトラブルとして、引越し会社が予定時間に来ないことがあります。実は、引越し会社が作業時間ぴったりに来るのは、その日1番目の午前便だけです。その後の引越し作業は、前のお客さんの引越し作業の進み具合や交通状況によって前後します。時間が押すことのほうが多いため、午後に作業を頼むとなかなか引越し会社が来ないという状況になりがちです。
開始予定時間から2時間以上連絡もない場合は、一度引越し会社に連絡をしてどのような状況になっているのか確認しましょう。また、管理人さんがいる時間しか荷物の搬出・搬入ができないなど時間の制限がある場合は、見積もりの段階で時間の制限があることを伝え、引越し作業を実際におこなうスタッフにも情報を共有しておいてください。
まとめ
引越し当日にやるべきことをご紹介しました。引越し当日は忙しいので、事前に準備できることは済ませ、スケジュールを立てておきましょう。また、荷物のチェック表を作っておくと、後になって何かあった時に便利です。スムーズに引越しを進めるためにも、梱包作業をする時に作成してみてはいかがでしょうか。この記事を参考に、トラブルなく引越しを完了させてください。