水害リスクを見極める!ハザードマップの正しい見方と活用法

1. 近年増える「水害リスク」

近年は、台風やゲリラ豪雨による洪水・内水氾濫などの被害が全国的に増加しています。
特に大阪市内でも、川の氾濫や下水の逆流などにより一時的に冠水するエリアがあり、不動産選びにおいて“水害リスク”の確認は欠かせないポイントとなっています。


2. ハザードマップとは?

ハザードマップとは、国や自治体が公表している「自然災害の危険度を可視化した地図」のことです。
水害に関するハザードマップには、主に次の3種類があります。

  • 洪水ハザードマップ:川の氾濫や堤防決壊による浸水想定区域を示したもの。

  • 内水ハザードマップ:大雨で排水が追いつかず、下水から水があふれる「内水氾濫」の想定区域。

  • 高潮ハザードマップ:沿岸部で台風などによって海水が押し寄せる際の浸水範囲を示したもの。

それぞれ「想定浸水深」や「避難所の場所」などが色分けで表示されており、地域のリスクを一目で確認できます。


3. 見方のポイント

  • 色の濃さ=浸水の深さ
     薄い黄色は30cm未満、濃い青や紫は3m以上など、色が濃いほどリスクが高いエリアです。

  • 避難場所の確認
     自宅や検討中の物件から最寄りの避難所までの経路を事前に確認しておくことが大切です。

  • 地形にも注目
     「低地」「旧河川跡」「埋立地」などは水がたまりやすい傾向があります。


4. 売却・購入時に注意すべき点

2020年以降の法改正で、不動産取引時にはハザードマップによる水害リスクの説明が義務化されました。
そのため、

  • 購入時:事前にリスクを理解しておく

  • 売却時:正確な情報を提示し、誠実な対応をする
    ことが大切です。

「リスクを正しく理解し、適切に備える」ことが、買主・売主双方の安心につながります。


5. 水害対策でできること

  • 排水口や雨どいの定期清掃

  • 土嚢や止水板の準備

  • 家電や重要書類を高い位置に保管

  • 1階リビングの床上げや防水施工
    小さな対策でも、被害を大幅に軽減できます。


💡 まとめ
ハザードマップは“安心して暮らすための地図”。
「危ない地域を避ける」だけでなく、「どう備えるか」を考えるきっかけになります。
不動産を選ぶとき・売るときには、立地と安全性をセットで考えることが、これからのスタンダードです。