購入申込書について解説!

購入申込書は買主からのプロポーズ
内覧をして、あなたの自宅が気に入った。
「買いたい!」と思った買主さんが、売主であるあなたに買いたいという意思表示を行なう。
これが「購入申込書」です。
「買付申込書」という場合もあります。
購入申込書は、不動産会社が「買主の意思と希望」を書面にして売主に届けます。
この購入申込書には、次のようなことが書かれています。
 
・購入したい物件の概要(所在・売買対象となる面積等)
・買主の購入希望価格
・住宅ローンの利用の有無とその金額
・契約時の手付金の額
・契約締結の希望時期
・引き渡しの希望時期
・その他の条件
・購入希望者の氏名(押印)住所
 
買主側の不動産会社は、内覧後、すぐに購入申込書をもらう場合が多いのですが、内覧当日に印鑑を持ってくる買主さんは少ないので捺印がない場合もあります。
購入申込書は捺印がなくても大丈夫です。
安心してください。
この「買主の意思と希望」が書かれた購入申込書ですが、そこには「売主の希望や都合」は考慮されていません。
購入希望価格が低い場合も当然あります。
 
売買とは、売主と買主の条件が合意に達してはじめて成立します。
つまり、この購入申込書をもらった時点では、まだ「買主からの一方的なプロポーズ」なのです。
あなたはこのプロポーズを受け取った上で、売却を依頼している不動産会社と相談して買主に対する返事をします。
よく買主さんは購入申込書を出したら必ず買えると考えたり、売主さんも購入申込書を受け取ったら「これで売れた」と思いがちです。
しかし、これは大間違い。
購入申込書はあくまで「プロポーズ」です。
よって結婚が成立するまでに、売主は「他のいい人からプロポーズを受ける」かもしれませんし、もしも「もっといい人(もっといい物件)に乗り換える」可能性もあります。
購入申込書はプロポーズ。
買主は「第一の交渉権」を得ただけに過ぎないのです。
「じゃぁ買主は大変だね。売主にふられたらアウトだもんね」と思った方は要注意。
買主の方から「やっぱやめた」ということも当然あります。
売主としても、買いたいという人との第一交渉権を得ただけなのです。
プロポーズの返事が遅くなったら、相手の気が変わっていた。
こうなると文句はいえません。
モタモタしていると、買主の気が変わって売却のチャンスを逃す可能性があるのです。
 
特に買主さんの特性から、「売主がふられるパターン」は大いにあります。
買主さんは、内覧したその日は熱が上がっています。
しかし、いったん家に帰って親や親戚にその話をしたときに「今買わなくてもいいんじゃないの?」とか「他にもいい物件があるんじゃないか」と、買主の熱に水を差す否定的な意見をいう人が必ず1人はいるものです。
そうなると買主さんの熱は冷めます。
買う側の立場としては、買ったらこれから長い間住宅ローンを払い続けることになります。
その期間も20年とか30年以上。
冷静に分析をして失敗のないように買いたいと思いますが、最後は「勢い」がなくては買えません。
これも結婚と同じですね。

 

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