納戸やサービスルームがあると、収納や整理などに利用できて便利ですよね。
でも、収納以外にも納戸の使い方があるのを知っていますか?納戸は部屋として活用できるのでしょうか?
いま物置として使っている人も、この記事で紹介する活用法を参考にしてくださいね♪
今回は納戸について、間取り表記などの基礎知識からメリット・デメリット、収納以外の使い方までを解説していきます。
引っ越しを考えている人は、納戸付きの部屋を探してみるとリーズナブルな物件が見つかるかもしれませんよ!
◆納戸(なんど)とは?サービスルームとの違いや間取り表記
「納戸(なんど)」とは、建築基準法で「居室」と認められていない部屋のことです。
居室として認められるためには、法律で定められた基準を満たさなければなりません。
この基準には、人が快適に生活できるレベルの採光や換気などの条件があります。
また、窓の大きさも「床面積の7分の1以上」と規定されています。
そのため、何らかの理由によって大きな窓を設置できない部屋は、納戸と定義されることになります。
納戸は狭い部屋というイメージがあるかもしれませんが、単純に部屋の広さだけでは決まらないのがポイントです。
ここでは納戸に関する基本的な知識として、サービスルームとの違いや間取り図での表記について説明します。
納戸とサービスルームの違いはない?!間取り上の表記について
納戸とサービスルームに明確な違いはなく、和風であれば「納戸」、洋風であれば「サービスルーム」と呼ばれています。
実際は同じものですので、あまり深く考える必要はありません。
家の間取りと言えば「3LDK」などがありますが、納戸を示す表記にはたくさんの種類があります。
なかなか全部知っている人はいないと思いますので、この機会に把握しておきましょう♪
納戸の間取り表記をまとめると、こんな感じです。
「納戸」の間取り表記
・N(納戸)
・S(サービスルーム)
・GR(大型倉庫・貯蔵庫)
・DEN(書斎)
・F(フリールーム)
・U(ユーリティスペース)
・M(マルチルーム)
「納戸」や「サービスルーム」はよく知られていますが、このほかにこんなにも多くの呼び方があるのです。
実際に間取り表記として使われるときには、「メインの居室に加えて納戸があること」が示されます。
例えば、マンションなどで
・リビング・ダイニング・キッチン
・2居室
・納戸
のある間取りの場合、「2LDK+S」と表記されることになります。
さらに、間取り図を見ればどこがサービスルームなのかも分かりますよ。
また、「収納に使う小さな部屋」という意味ではウォークインクローゼット(WIC)もありますが、納戸との違いは整理棚やラックなどが最初から設置されているか否かで決まります。
最近では、地下に専用のトランクルームがついているマンションもありますよ。
◆納戸=収納だけじゃない!使い方を工夫すれば部屋や書斎にも
「納戸は収納以外に使い道がない」と思っていませんか?答えはNOです!
たしかに納戸は収納スペースとしても活躍してくれますが、それ以外にも使い方次第で生活を豊かにするスペースになりえます。
納戸を収納以外に使う例としては、こんな使い方があります。
納戸の収納以外の使い方
・書斎
・書庫
・子供の遊びスペース
・SOHOスペース
納戸は奥まっている小さな部屋という特徴がありますので、書斎として使うのにぴったり。
本棚と小さなデスクが置ければ、十分パーソナルスペースとして活躍してくれますよ。
デスクを置くと狭くなってしまうときは、本棚を多くして書庫にしても良いでしょう。
また、小さなお子さんがいる場合は、おもちゃの収納+遊びのスペースとするのも◎。
納戸の中であれば散らかっていても目立ちませんし、家の中で子供専用のスペースを確保してあげるという意味でも効果的です。
その他としては、SOHO(Small Office Home Office)で自宅を事務所に使いたい場合にも、納戸はちょうど良いスペースと言えます。
照明やコンセントがあることが前提になりますが、あえて居室と事務所を分けたい場合には最適です。
◆納戸の収納力を上げるために、まずは使い方を考えること
納戸を収納スペースとして使う場合は、工夫して計画的に収納する必要があります。
まずは何をどのように収納するかを考えて、棚や収納ラックを置くことも検討してみましょう。
単なる物置としてやみくもに物を入れ始めると、どこに何があるか分からなくなってしまうことも。
せっかく納戸があるのに物を入れすぎて、「開かずの間」にならないように気をつけましょう!
ここでは、具体的に納戸の収納力を上げるアイデアをご紹介していきます。
▼納戸にハンガーラック×木製の棚を設置
洋服やコート類などが多い場合は、ハンガーラックがあると非常に便利です。
季節ごとに入れ替えをして、よく使うものを取り出しやすい場所へ置くことが収納のポイント。
また、木製の棚には本を入れることもできますし、少し大きめのレジャー用品も収納できそうです。
缶詰やレトルト食品、ペットボトルのお茶などを入れて貯蔵庫にするのも良いですね
▼納戸にハンガーラック×スチールの収納ラックを設置
このタイプの良いところは、棚の高さを自由に変えられること。
スチールラックは収納するものに合わせて調節できるので、先々まで使えるコスパの高い収納グッズと言えます。
また、収納ラックは通販などで好きなサイズを気軽に購入できます。
横にフックを掛けて使うこともできるので、スチールラックはおすすめですよ!
▼納戸の両面にハンガーラックを設置
納戸の両側にハンガーラックがあれば、「衣装部屋」のように利用できます。
洋服の収納スペースに困っている人には、このような納戸があるマンションは魅力的でしょう。
こちらはリフォームやDIYで後付けすることもできますので、いま住んでいる家の納戸にハンガーラックが付いていない人にもチャンスはありますよ。
納戸に収納用の家具を入れるときに、気をつけたいのは「組み立て式」の場合です。
完成品を買うよりも安上がりな組み立て式ですが、必ず納戸の中で組み立てるようにしましょう。
「リビングで組み立てた家具が、納戸のドアから入らない」なんて事態は、避けたいものですよね。
◆納戸のメリットは収納力!日光の影響も受けにくい
納戸があることのメリットは、やはり収納力がアップすること。
快適な生活を送るためには、普段使わないものをスッキリ収納できるスペースが必須で、引っ越し先を選ぶ際にも収納力を重視する人が多く見受けられます。
ここでは改めて納戸のメリットを整理していきます。
納戸を上手く活用できれば、賃貸物件を選ぶときに家賃を節約できるかも☆
◆納戸の整理棚やラックを工夫すればベスト収納スペースに
納戸はたとえ狭くても整理棚やラックを上手に設置すれば、立派な収納スペースとして活躍してくれます。
押入れがない家だと大きな布団の収納に困ることもありますが、納戸があればラクラクしまうことができますよ。
その他にも、
・家族で使うキャンプ用品
・趣味の楽器
・スポーツ用品
など、それぞれのライフスタイルに合った収納スペースが作れます。
こんなに活用できると、納戸のある家に住むのが楽しくなってきますね♪
◆納戸は日光の影響を受けにくい
納戸は採光の基準を満たしていないため、日光が入りにくいという特徴があります。
普通は日当たりが悪いとマイナスのイメージですが、実は洋服や本など日焼けをさせたくないものを収納するには適しているのです。
日光が当たらないことを活かしてベストな収納ができれば、納戸を最大限に活用することができます。
納戸の収納が充実すれば、他の部屋もスッキリして生活しやすくなりますよ。
◆面積は同じでも賃貸の家賃が安いことが多い
納戸は部屋として確保されていても居室と認められていないため、面積は同じでも賃貸の家賃が他より安く設定される傾向にあります。
たとえば同じ面積の賃貸物件があっても、間取り表記が「2LDK」と「1LDK+S」であれば、納戸付きの1LDK+Sの方が家賃が安いことが多いです。
そのため、1部屋を収納スペースとして使うのであれば、居室でも納戸でもあまり影響はありませんので、納戸付きを選べば家賃を節約することができます。
◆納戸のデメリットは換気の悪さ!除湿・カビ対策は万全に
納戸は居室としての基準を満たしていないため、いくつかデメリットがあります。
収納力や利便性というメリットだけを見て、後悔しないよう注意しましょう。
建築基準法で居室と認められていないと、通常の部屋ではあたりまえとなっている機能が欠けている場合があります。
また、収納スペースとして使うとしても、計画的に使わないと物があふれてしまうので気をつけたいところです。
それでは、納戸のデメリットを詳しく解説していきます。
◆納戸は除湿対策やカビ対策が必須
納戸は換気が悪いため、除湿対策やカビ対策をしないと大変なことになってしまいます。
居室であれば窓を開けて換気をすることができますが、納戸は窓がないか、あるとしても小さなものですので十分な換気は期待できません。
コンセントが使えれば、小さめの除湿機を置いておくのもオススメです。
ただ、居室として使うことを想定していませんので、電源自体がないことも。そうなると除湿機以外にカビ対策を考えておかないといけませんね。
◆納戸は照明やエアコン設置などが厳しい場合も
居室は照明やエアコンを取り付けられる構造になっていますが、納戸の場合は電源などの関係で取り付けができないことがあります。
そうなると書斎として利用するにはちょっと難しいですよね。
ちなみに、エアコンの設置については、電源のほかに配管を通す「スリーブ」と呼ばれる管が必要になります。
コンセントの追加であれば比較的簡易な工事となりますが、エアコン用のスリーブとなると、大掛かりなリフォームになってしまいます。
賃貸物件ではコンセントを追加してもらうことも厳しいので、入居前に納戸の設備が利用目的に合っているかをチェックしておきましょう。
◆納戸は使い方を工夫しないと物であふれかえる
納戸は収納スペースとして重宝するのは間違いありませんが、使い方を工夫しないと物があふれかえってしまいます。
どこに何があるか分からなくなってしまっては、「収納」とは言えませんよね。
コツとしては先ほど紹介したように、収納家具やラックなどを効果的に使って、見通しをよくしておくことです。
収納スペースがあるからと言って何でもかんでも入れてしまうのではなく、本当に必要なものを計画的に収納することが大切です。
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